近年、若者を中心に注目を集めている都心の狭小物件。
狭小物件のみを扱うという不動産会社も存在するのだ
ちなみにここでいう狭小物件とは10㎡前後。
1.62㎡=1畳なので、10㎡とは約6畳。
驚くことに、この約6畳にはキッチン、風呂、トイレが含まれる。
すると自由に使える空間は3畳ほどになってしまうのだとか。
今ではシェアハウスやルームシェアも当たり前になってきている。
現代の多様化するライフスタイルのなかで、若者の住居に対する考えが変わってきた。
若者は狭い部屋にしか住めないのではない、狭い部屋に住みたいのだ。
この記事では若者が狭いワンルームを選ぶ理由をまとめた。
憧れの人気エリアに住める
都心の狭いワンルームは誰もが憧れる人気エリアに多い。しかも駅近の物件だ。
通勤、通学に長い時間をかけたくないと「職住近接」の考えも広がっている。
通勤時間を削れば、貴重な時間の節約になる。
満員電車に乗りたくない。職場の近くに住み、徒歩や趣味の自転車で通勤したい。通勤に無駄な時間をかけず、空いた時間でジムや習い事に通うなど自分のために使いたいと考えている。
若者は部屋の広さや間取りよりも通勤、通学に便利な場所を望んでいるのだ。
家賃など金銭的にお得
もちろん従来のワンルーム20㎡くらいの物件に比べると、狭いため家賃は安くなる。
人気エリアに安い家賃で住むことができるのだ。
しかも古い物件ではなく、築浅物件が多い。タイミングが良ければ新築物件に入居できるかもしれない。
おまけに敷金礼金などの初期費用がお得なことが多い。更新料が不要な物件も。
物件によっては光熱費込み、無料Wi-Fiなんてところもある。
お得なのは家賃だけではない。空間が狭いので冷房はすぐに冷え、暖房はすぐに暖まる。光熱費もお得になることがある。
狭いワンルームに住むと家賃などの住居費用を抑えられる。そして、別のことにお金を使うことができるのだ。
最新設備が整っている
昔のように、トイレ共同、風呂なし、洗濯はコインランドリーでは誰も寄り付かない。
狭いゆえに設計に多くの工夫がされている。
築浅物件をみると、
小さいながらもキッチンはもちろん、洗濯機置き場も室内完備。
浴槽はなくシャワーのみだが、トイレと別々なのもいい。
ロフト付きならさらに空間を有効に利用することが可能。
狭いワンルームには生活に必要なものが最新の設備で揃っているところが多いのだ。
他にも最新の省エネエアコンやW-Fi無料のサービス。
若い女性にはオートロックやモニター付きインターホンなど安心のセキュリティ設備も魅力の1つだろう。
持ちモノが少ない
モノを持たない人が増えている。
「断捨離」が流行ったりもしたが、若者は特にモノを所有しない。
パソコンやスマートフォンさえあれば、テレビ、オーディオコンポ、本や雑誌が不要となる。
レンタル可能なものはレンタルで済ませる。
例えば車。そもそも都心では車は必要ないが、車体のローン、駐車場台、保険などの維持費がかかる。
モノを所有するにはそれを維持するための費用、空間、時間が必要になってくる。
若者の多くそれを嫌がり持たない生活を望むのだろう。
狭い部屋は少ないモノで生活することに繋がるのだ。
狭い部屋で豊か暮らす
夢を追い都心に住む若者は多い。
家賃や通勤時間など暮らしの中の無駄を削り、自分のために使えるお金と時間の余裕をつくる。
住みたいところであれば、人気エリアでも安く効率的に住む。
狭いワンルームを選ぶのはそんな彼らの日々の暮らしに対する答えだろう。
狭い部屋で豊かに暮らす。
若者はお金をかけずに10㎡以下の狭い部屋に暮らしに新しい生活のかたちを生み出した。
都心に限らずライフスタイルは多様化してきた。
都会の狭い部屋は現代の暮らしに対する答えのひとつなのだ。
